WEB3サービスを安全に利用するためのウォレットの役割とは?
ウォレットはこれまでの記事で書いてきた通り。
WEB3サービスを利用するために自分が所有している暗号通貨やトークンを管理するものです。
となると、自分の資産を保管しておくものとなるため、気になるのはウォレットの安全性です。
この記事では、ウォレットが安全に使える理由について書いていきます。
ブロックチェーンにより実現するウォレットの安全性
WEB3サービスはブロックチェーン技術を利用し、トークンを元に設計することで、ユーザー同士の直接的な取引を可能にしています。
それによって利便性だけでなく、利用者にインセンティブやガバメントなどの様々なメリットをもたらしています。
そのトークンを管理し、WEB3サービスを利用する元となるのがウォレットなのです。
自分の資産を管理するもなので、安全に使用できるかどうかは重要ですよね。
ウォレットの安全性は、ブロックチェーン技術を元にして確保されています。
ブロックチェーン技術による暗号化と分散化
ウォレットはブロックチェーンにデプロイされたDAppsに接続することで、トークンなどの暗号資産を利用した取引ができるようになります。
そのため、ブロックチェーンの持つ安全性はそのままウォレットの安全性となります。
簡単に説明すると、デジタル資産の取引履歴などのデータについては暗号化し複数のノードに分散して保存することで、改ざんや消失のリスクを低減します。
また、デジタル資産の送受信において公開鍵暗号方式を用いることで、第三者による盗聴や傍受のリスクを防いでいます。
このようなブロックチェーンの基盤技術であるデジタル資産の暗号化と分散化が、ウォレットの安全性の基盤ともなってます。
ブロックチェーンについて詳しくは!
秘密鍵の自己管理で資産の所有権を証明できる
ユーザーはウォレットを利用して秘密鍵を自分で管理します。
そして、暗号資産の取引をするにはウォレットに保管された秘密鍵が必要です。
つまり、秘密鍵はウォレットの所有者のみが知っているもので、暗号資産や取引のデータが自分の操作したものであることを証明するモノでもあります。
なので、現実のお財布から自分のお金を出してモノを買うように、完全に自分の資産としてサービス上で扱うことができ、さらに自分の資産であることを証明することができるのです。
そしてブロックチェーンの技術があるので、それらのデータが安全に透明性を持って記録・保管され、第三者からみても自分の資産であることが証明できるのです。
ウォレットと秘密鍵の関係について詳しくは!
DAppsとの接続による中間者(管理者)の排除
NFTやDeFiといった暗号資産の取引を行うWEB3サービスを利用する場合、ウォレットをDAppsに接続させます。
そうすることでユーザーがアプリケーション上でトランザクションを行うことができるため、中間者の存在が不要になります。
ここで言う中間者とは、サービス全体を管理しなければならない管理者のことをいいます。
現在主流のWEBサービスは、この中間者(管理者)が存在することで人手が必要となり、取引内容によっては高額な手数料や使用料を支払うことになる場合もあります。
また、取引に中間者(管理者)がいることでハッカーの標的となる場合もあり、情報や資産の流出が置きてしまっています。
中間者(管理者)が不要となることで、自由で安価な取引が可能となり、自分の管理の届かない場所で起こるハッキングや不正に遭うリスクが軽減されます。
ブロックチェーンの仕組みについて詳しくは!
ウォレットを利用する際の注意点
このようにウォレットはブロックチェーン技術を元にした安全対策が取られていますが、それはあくまでネットワークまたはプログラム上のものでしかありません。
自分自身でしっかりとウォレットを管理することで、WEB3サービスをより安全に利用することができます。
保管時に注意したいことが主に2つあります。
秘密鍵の紛失に注意
秘密鍵を紛失した場合。
保管していた暗号資産にアクセスできなくなり、利用することができなくなります。
そのため、秘密鍵を管理するウォレットは安全に保管しなければなりません。
秘密鍵はウォレットへのアクセスにも使用しますし、ウォレットの作成時に生成されるシード値はもしもの時の復旧に使用します。
絶対に他人と共有しないようにしましょう。
保管方法としては、紙などの印字できる媒体に印刷して保管する(ペーパーウォレット)、接続に使用する機器上で暗号化ソフトを使用して保管する(ホットウォレット)、ネットワークから切り離すことができるデジタル機器を使用する(ハードウェアウォレット)といったものがあります。
自分に合った方法で確実に保管しましょう。
ウォレットの仕組みについては!
セキュリティ機能を適切に設定する
ウォレットによってはセキュリティ機能として、2段階認証や生体認証といった複数の認証方法を利用するものも用意されています。
これら用意されている機能をしっかりと設定し、セキュリティを確保することも重要です。
ただし、用意されているセキュリティ機能はウォレットの種類や提供元によって異なるため、事前に確認し安全性に納得した上で利用するようにしましょう。
利用するウォレットを選ぶときの一番の判断材料とも言えます。
技術と意識で安全にウォレットを利用できる
ウォレットは、ブロックチェーン技術を利用して安全性をネットワーク上でも確保しています。
しかし、ウォレットを管理する私達自身が気をつけなければならないこともあります。
開発され向上する技術と、利用する私達の意識によって、より安全にWEB3サービスを利用できます。
これから続々と出てくるであろう、トークンを利用した暗号資産の便利なサービスを安全に楽しむためにも、ウォレットの安全性について把握しておきましょう。
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